【東北支部】 令和7年度 本部支部合同意見交換会

 2025年11月6日、ホテルメトロポリタン仙台にて、本部・支部合同の意見交換会を行いました。
 第一部では当協会副会長と平田支部長からの挨拶の後、公認会計士の渡邊建三氏よりご講演を賜りました。第二部では当協会の各部会・支部から報告を行いました。

【 第 1 部 】
 冒頭、宮内 大介 副会長(写真・左)が挨拶を行い、支部活動の活性化が協会活動の基本であると述べ、情報共有、意見交換、交流の重要性を強調しました。続けて東北支部を代表して平田 和也 東北支部長が挨拶し、東北での初めての開催となる本会議への感謝を述べ、各支部からの活動報告や近況報告を共有する貴重な機会であると説明しました。

 挨拶を終えた後には、わたなべコンサルタンツより、代表で公認会計士の渡邊建三氏をお招きしてご講演を賜りました。レンタルビジネスを主軸とする当協会は、原材料高騰に伴う危機に直面しています(庄野常務理事・談)。そこで、仮設機材のレンタル会社社長を28年、当協会の関西支部長を18年務めた経歴の持ち主である渡邊氏から「決算書の読み方とレンタルビジネスの基本」というテーマでお話しいただくことで、業界存続に向けた学びを得る機会づくりを図りました。

 今回の講演では、内容を大きく ①決算書の読み方 ②経営の考え方 ③レンタルビジネスのポイント の3点に分けてお話しいただきました。
 まず①「決算書の読み方」では、会計には財務会計・税務会計・管理会計の三つがあり、それぞれ目的が異なることが整理されました。そのうえで、決算書は 貸借対照表(安全性)・損益計算書(収益性)・キャッシュフロー計算書(資金の流れと将来性) をセットで捉えることが重要であり、特にキャッシュフロー計算書は非上場企業でも作成することで会社の実態把握に役立つ、というお話がありました。
 続く②「経営の考え方」では、経営は使命を持ち、働く人を生かし、社会課題の解決につなげていく営みである、という視点が示されました。経営者の役割としては、会社の方向づけ(何をどのように提供するか)/経営資源の最適配分(人・物・金・情報)/人を動かし最終責任を負うこと の三点が挙げられ、日々の学びとして「世の中の流れ」「経営の原理原則」「普遍的な考え方」を押さえる重要性が強調されました。
 最後の③「レンタルビジネスのポイント」では、日割り課金、紛失・破損時の弁償、整備料や搬出入料などの基本料金といった業界特有の仕組みが、レンタルビジネスの強みとして解説されました。また、利益を確保するためには「利益=売上-費用」という基本に立ち返り、投下資金の回収を意識した管理が欠かせないこと、さらに 稼働率を上げるだけでは単価低下や変動費増により利益が出ない場合があることが注意点として共有されました。回収率・稼働率・回収日数などの指標を用い、実態に即した収益管理を行う重要性を学ぶ機会となりました。

【 第 2 部 】
 庄野常務理事による挨拶の後、各部会・各支部より活動報告を行いました。

 まず総務企画部会(写真・左)から柴崎氏がリースレンタル終了調査報告について発表しました。この調査は、軽仮設機材のユーザー企業を対象にリースレンタルの現状と今後の見通しをアンケート調査したもので、前回の81.1%から75.6%に下落したことを報告しました。また、人材確保・育成への取り組みやDX活用状況についての調査結果も共有しました。   
 技術安全部会(写真・中央)からは、安全と安心をテーマにした活動報告と、整備基準の見直しや仮設設計士資格の推進について発表しました。仮設設計士資格試験は過去6回実施し、2種の合格者数は223名、1種の合格者数は66名となっています。
 広報組織部会(写真・右)からは、年3回発行される会報誌や業界誌への広告掲載、ホームページのリニューアル計画について報告しました。現在のホームページは基本設計が古いため、より見やすく、インパクトのあるホームページへのフルモデルチェンジを進めている旨、説明いたしました。

 各支部からの報告では、まず北海道支部(写真・左)から、新幹線工事の本格化によって一時的に需要が高まっていること、解体工事も需要が多く関連部材の在庫が逼迫していること、その一方で建築工事は冷えこみを見せている旨を報告しました。また、DX推進については足並みが揃っておらず、書式統一などの提案もいたしました。
 関東支部(写真・中央)からは若コミュニケーションセミナーやドライブレコーダーの映像を使った手教育研修やDXに関する情報交換会、また毎年3月に開催している製品情報発表会についても報告し、約8社が新製品や新工法を発表していることを共有しました。
 北信越中部支部(写真・右)からは支部としての活動を増やしていく方針とともに能登の復興状況について発表しました。10月時点で公費解体の90%が終了し、全国から集まっていた解体業者が減少している一方、土木工事や4車線化工事が発注され、作業員が不足している状況であることを報告しました。

 中部支部(写真・左)からは来年のアジア大会開催や名古屋駅前再開発の本格化に向けた準備が進んでいることを共有しました。駅前の渋滞が多いものの、インフラ的には安定しており、民間の仕事も物流倉庫などが引き続きある旨、報告しました。
 関西支部(写真・中央)からは、2ヶ月ごとの意見交換会・懇親会、および年2回(2月・8月)の若手社員交流会の開催状況を報告しました。8月の交流会ではBCPをテーマとした講演を実施し、危機管理に関する情報交換を図ったことも説明しました。あわせて、大阪・関西万博終了後の解体工事の開始をはじめ、IR計画、なにわ筋線、大阪モノレール延伸、大阪城東側エリア再開発など大型プロジェクトが進行していることを共有し、単価は徐々に改善傾向にあると述べました。
 中国支部(写真・右)からは、四国支部との連携について報告しました。来年(令和8年)に中国支部と四国支部が合同で意見交換会を開催するための準備として、7月に中国支部から四国支部の定例会にオブザーバーとして参加し、10月には四国支部から5名が中国支部の定例会に参加したことを報告し、今後も連携を取りながら準備を進めていく意向が示しました。

 四国支部(写真・左)からは、地域の経済規模や建築工事の需要など楽観視できない状況ではあるものの、プラント工事や造船関係の工事、四国新幹線の誘致活動、丹下健三設計の会館の保存など、様々な動きがあることを共有し、特に香川県が全国の観光満足度No.1に選ばれ、インバウンドが増加していることから、ホテル建設などのインフラ整備の需要増加を見込んでいる旨を報告しました。
 九州沖縄支部(写真・中央)からは、年4回(2月、5月、8月、11月)支部の例会を開催しており、来週は鹿児島で約50名の参加者を予定しているなど支部としての活動を報告した上で、特に九州地域では福岡の再開発、沖縄のリゾート開発、熊本の半導体工場関連の仕事が好調であることを共有しました。また、業界の課題として資材や人材の問題が挙げられ、適正な価格を取るためには業界の意識改革が必要であると論じました。
 最後に東北支部(写真・右)からは、震災復興事業の終了に伴う厳しさと、トラック・運転手の確保が難しさがある現状を報告した一方で、図面代の回収について、当初は5-10%程度だった回収率が、支部による活動推進の結果、現在は60%程度まで向上していることを報告しました。

 また、意見交換会の後には懇親会も行いました。